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1995年5月30日から6月1日
 ┃ データ ┃ アルバム ┃
┃ 30日 ┃ 31日 ┃ 1日 ┃


6月1日 パリキアに行こう☆彡

パリキアへ

 7時40分起床。9時朝食。今日も食べに食べまくる。それでもまだしつこくヨーグルトも食べたら、お腹いっぱいで一歩も動けなくなってしまった。とりあえず腹ごなしに、食後のお散歩に行く。

 今日はパロスの中心の町、パリキアに行くので、部屋に戻ってちょっとおめかし。11時、レセプションでバス代を聞き、ついでに両替もしてもらって準備完了。バス停にいくと、10分遅れで11時20分のバスがやってきた。ぐるっと山道を走ってくれたので、いい島の観光になった。

 12時、パリキアにつく。パリキアは、ミコノスタウンより大きくて、こじんまりとした、静かな町だ。ミコノスほどではないけど、やっぱりくねくね迷路みたいな町をウロウロする。フェリーがつくポート(港)の周辺に、銀行、土産物屋、タベルナが集まっているので、わかりやすい。うろうろしていたら、小さい教会があったので中に入ってみる。

 ギリシャの宗教はキリスト教だが、ギリシャ正教と言って、同じキリスト教でも、ローマカトリック教会とは一線を画している。カトリックではイエス様の像があるが、ギリシャ正教ではそれが偶像崇拝に当たるとして、代わりに「イコン」という宗教画を用いる。教会内部の装飾もよく知っているカトリックの教会とは全く違うもので、ステンドグラスはなく、ギリシャ正教の教会は聖書の説話や聖人の受難物語などのフレスコ画が、壁といわず天井までを覆い尽くし、ほの暗い静寂に満ちた閉ざされた空間である。


意外な出会い

 すっかり、趣の違う教会に圧倒されてしまい、教会の外のベンチでちょっと休憩していたら、おじさんが寄ってきた。「香港からか」と聞かれたので、「ジャパンだ。」というと、おじさんは昔船乗りで、よく日本に行ったと話し出した。横浜と八幡浜、門司をいったり来たりして、大阪にも2回行ったことがあるそうだ。初め、「モジ」と言われたときは、一瞬「どこっ?」て思ったけど、「あー門司ねぇー、港だもんねぇ」と感心した。

 それに去年日本の映画のロケがこの島で一週間あったそうで、その中の日本人の通訳はギリシャ語がとても上手だったと感心していた。そうだよねぇ。ギリシャ語は文字だけでなく、文法も難しいもの。わたしも一緒に感心する。

 1時半そろそろ引き上げましょう。その辺で1万円を両替しようとしたら、額が大きすぎて扱えないと断られてしまう。あらま。でもお昼にベーカリーでサンドイッチを買っている間、隣の銀行がまだ開いていたので、そこで両替してもらった。

 2時、バスの時間が迫っていたので、あわててバス停に直行。よかった。まだ来ていない。前の売店で切手を買って、昨日書いた葉書を出そう。あれ?ポストがないぞー。バスがまだみたいなので、来る途中にあったポストに急いで出しに行く。あせったーー!!

 これでお手紙出すの2回目だけどほんとに届くのか、ちょっと心配。2時15分にバスが来て、2時40分アリキに到着。木陰のベンチに陣取り買ってきたサンドイッチで遅い昼食となった。あーおいしかった。


勝新父さん、エフハリストー!

 3時10分ホテルに帰る。それから連れはシエスタ。今日はわたしはなんだか元気。外に写生に行ったりする。6時10分お風呂に入ってほっと一息。ベランダで髪を乾かす。すぐ乾くわぁ。7時半ご飯を食べに行く。

 お店に行くと勝新父さんがわーと寄ってきて、「魚見るか」の一言。ここのタベルナは海辺にあるのに、メニューに魚がないので残念に思っていたので、勝新父さんの申し出は渡りに船。さっそく厨房に入れてもらい、勝新父さんが「これだこれだ」と魚のえらをカバッと開けて見せてくれた。魚はえらで鮮度がわかるというが、真っ先にえらを見せてくれるなんてやっぱりよくわかってるねぇー。えらは真っ赤で新鮮そのもの。

 もちろん見せてもらったサバにしようと決めたのだが、でっかいのとちっさいのがあって迷ってしまう。タベルナで魚を注文すると、その魚の種類で値段も違うが、魚の重さでも値段が決まるのだ。それにでかいとこれだけでおなかいっぱいになって、他のお料理食べられなくなるかも。そんなことでくたくた迷っている私たちの様子を見て、勝新父さんが、「こっちにしな。」とでっかいサバを選んでくれた。大きいサバにしてもらったから、ちょっとお高いと思っていたが、後で伝票を見たら、ちっさいサバ並の格安値段だった。あんがと、勝新父さん。

 今日のディナーは、とってもおいしい取れたてサバグリル(オリーブオイルとレモンがかかっていた。)のほかに、 グリークサラダ、ツァチキ(初日ほどおいしくなかった。)を頼んだ。


またもや目撃す!

 それでは、ほくほくおいしいサバさんに舌鼓を打ちながらサンセット鑑賞。今日は水平線の近くがかすんでいて白かった。そうやって海を見ていたら、赤い手漕ぎボートがやってきた。何か違和感あるなぁーと思って見ていたら、連れが一言。「あのボート、前漕ぎしてるよ!」えっ?どれどれ。ふつうボートを漕ぐときは進行方向に背中を向けて漕ぐはずなのに、おじさん真っ正面向いて、こっちに向かって漕いでいるのだ。おーーすごすぎ。二人で大受けしてしまった。

 しばらくすると、今度はお魚さんたちがジャバジャバ一斉に跳ね出した。急に始まったので度肝を抜いたが、なかなかダイナミックだ。潮や月の関係か、はたまた湿度温度気圧の関係か原因は分からないけど、お魚さん大運動会は楽しそうだった。コーヒーを飲みながら鑑賞させてもらった。

 今日はアリキビーチ最後の日なので、勝新父さんたちの写真を撮ろうと、連れがカメラを取りに行く。その間に初日に私たちに声をかけてくれた、常連おじさんがロバに乗って帰ってしまった。あー一緒に写真とってほしかったのにぃーー。

 それにしても、乗り物がロバっていうのはすごい。その上、ロバにまたがらないで横座りなんである。なんか変だけど、とってもラブリー。ギリシャでは、こんなラブリーで素敵なおじさんやおじいさんにいっぱい遭遇した。さて、勝新父さんたちの記念撮影もして、9時半ホテルに戻る。



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