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1995年7月7日から7月11日

 ┃ データ ┃ アルバム ┃

 ┃ 7日 ┃ 8日 ┃ 9日 ┃ 10日 ┃ 11日 ┃


7月8日 旧市街を散策す

屋上からみた景色

 7時半起床。8時朝ご飯。名前は最高でも実は最低のこのホテルでは、朝食も期待できそうにない。まずトーストは、薄い薄いのを三枚つけてくれた。コーヒーも薄い。

 卵は何がいいかと、一応注文を聞いてくれたので、目玉焼きを頼んだが、異常に油まみれのものがやってきた。フライドエッグとはいうけど、ほんとに油で揚げてあるみたい。昨日から暑さにやられていたので、朝からこんな脂っこいもの食べられないよぉー。(>_<)

 部屋に戻って、恒例の大量洗濯を実行に移す。移動の時には、たまるのよねぇーー。剥き出し洗面台でジャブジャブ洗う。さて、干す段になって、この部屋には干すところがない。屋上に洗濯物が干してあるのが見えたので、私たちもほしていいか、連れが聞きにいってくれた。干していいということだったので、屋上に行って、連れがロープを張ってくれたので、バンバン洗濯物を干す。

 旧市街は古い建物ばかりで高いビルがない。このホテルでも高いほうだ。だから、屋上は見晴らしがよくって気持ちいい。ホテルはグリーンライン(停戦ライン)のすぐそばにあるので、屋上から見えるすぐそばの景色はもうトルコ側だ。そこに見えているのに別の国で、その上行き来も出来ないなんて、ものすごくこたえる現実だ。

 むこうに大きなモスクがある。やっぱりモスリムの国トルコだね。そして向こうの方に見える山には、どうやって書いてあるのかわからないが、山肌にでっかくトルコの国旗となんか文句が書いてある。連れ曰く「こっち側はトルコだぜぃとか、書いてあるじゃないか」という。ゲゲ。そんなん書かんでもいいのにさ。(注※ほんとかどうかは、さだかではありません)


たっぷり道草

 さて、今日はキプロス博物館に行く予定なので、用意して10時出発する。停戦ライン沿いに歩いていった。有刺鉄線のフェンスに、見張り台には武装して兵隊さんっていうのは、やっぱりいかつい。毎日こんないかつい景色の中で生活するってどんなだろう。やっぱりすさむんじゃないだろうか。この町の雰囲気もなんだか、暗く殺伐としているのも当然だと思った。

 そんなこと考えながら歩いていたら、部隊の交代時間だったのか、15人くらいの、行列してぴっちり歩く兵隊さん達に遭遇した。すごい迫力。そのうえ、私たちの方に向かって行進してきたので、超びっくり。たまたま進行方向にほわたしたちがいただけで、別に私たちを捕まえにきたわけでもない。それはわかっていても、わたしは兵隊さんを、こんな近くで見たことがなかったので、わぁって思わず飛びのいてしまった。

 停戦ラインギリギリに建っている教会があった。ここは中まで見れた。もうこれでもかっていうくらいいっぱいの装飾で飾られていた。とってもきれいだ。みんながすごく大切に思っているって感じが伝わってくる。祭壇の前まで行って、キリスト教のお作法はわからないので、日本式に手を合わせてお祈りした。目の前にある十字架に架けられたキリスト像を見てしみじみ見て、なんか感動した。お釈迦様や観音様みたいに有難いものを見たら、自然とお祈りしたくなるもんだなぁと思った。

 教会を出てそばの公園の中を突っ切る。かわいい鳥さんがいっぱい。わたしは鳥さん大好きなので観察する。するとそこにブランコがあった。子供みたいだけど、どうしても乗りたかったので、ちょうど誰もいないことをいいことにブランコに乗った。ブランコなんて久々だったのでなんだか懐かしくて楽しかった。


キプロス博物館

 ついいろいろ道草してしまったので、やっと11時キプロス博物館に入る。博物館は木造の建物で、なんか日本の地方に行ったらあるような、明治の洋館をそのまま利用したって感じ。なんかキプロスっていろいろと日本ぽいところがいっぱいある。島国っていうところで似てくるところがあるのかなぁ。

 展示品は古代ギリシャ文明の遺跡の出土品がたくさんあった。お札に印刷されている出土品もあった。本物が見られてラッキー。モザイク画もたくさんあった。なかなかモザイク画っていいなぁ。後期印象派の点描画が結構好きなので、こういうひとつひとつの小さいモザイクが集まることでいろんな色や形が表現されるっていうはとっても惹かれるものがある。すると、後期印象派も古代からの芸術の流れを汲んでるともいえるのかな。

 博物館のポスターになっている、白鳥を従えたレダのモザイク画もあった。やっぱ実物はきれいだね。でもなんかポスターと感じが違うような気がする。なんで?と思ったら、連れがポスターのほうがネガを裏焼してしまっていることに気づいた。

 いくらなんでも、こんな大きな間違い気づかないはずないと思うけど、きっとポスター出来ちゃった後に気づいたんだろうな。でも、こんな堂々と間違いポスターはっとくって神経もさすがだわ。日本だったら、出来上がって無駄になっちゃっても、絶対正しいのに作り直すと思う。ここが大きく違うところな
かぁ。


さらに、見る見る

 次は細かい小さい展示品。ジュエリーなんて、とってもかわいいデザインがいっぱいあった。止め具の所も細かく細工がしてある。現代にも十分通用するデザインだったり細工だったりして、すごいと思った。コロコロ転がすして使うというスタンプがあった。粘土の上をころころ転がして字や模様をつける道具らしいのだが、これにも細かい細工がしてあって、古代の人恐るべしと思った。

 そして、彫像の部屋に来た。医学の神様、アスクレピオス像があった。アスクレピオスの持っている杖に、蛇が巻きついているのを見て、パパパッと、わかった。そうか、それで薬屋さんには蛇の絵が書いてあるんだ。こんなことヨーロッパの人には、日常的で当たり前の事かもしれないけど知らんかったぁ。ほんとに、勉強不足も甚だしいと、深く反省する。

 兵馬傭もあった。兵馬傭というと、中国始皇帝の、あのでっかくて精巧なものを思い出すが、こっちの兵馬傭はなんだかちょっとへろへろ君。手・足・顔のどれかがうまく出来ていても、どれかがぐちゃとしてて、全体的にうまくなっていない。その妙にバランスが取れていないところが、かえって味があって面白いと思った。全体的に大きいものは欠けているものが多く、小さいものが残っている。きっと、素材の石が硬い大理石でなくて、少し弱いものだったからじゃないかと思う。


ボリューム満点サンド

 12時半、すっかり堪能して外に出る。もうお昼だね。ご飯を食べようということで、スクエアまで戻る。昨日とは違う角の店でサンドイッチを頼んだ。店のお父さん、眉毛つながっていた。お姉さん、トマトをババババァーッと豪快に切って、材料なのに、ゴミを捨てが如く、容器にバコバコ叩き入れていた。

 スクエアのベンチに座り込んでいざランチだ!連れはポークピータ。塩辛すぎて大きすぎる。わたしミックスサンドまぁおいしい。トマト抜きにしてもらった。フレッシュオレンジジュースは、その場でオレンジを丸ごと絞ってくれたやつで、とってもおいしかった。

 このサンドイッチはボリューム満点で、二人とも食べきれない。また後でおやつに食べることにして残してもって帰る。ホテルに戻ると、昨日ほどじゃないけどやっぱりぐったり。今日なんて博物館に行っただけなんだけどな。でも、まぁここは体力温存していきましょ。お昼寝、お昼寝。

 たっぷりお昼寝して5時頃起きる。元気百倍とは行かないけど、やっぱ体力もいくらか回復モード。昨日の失敗に懲りていたので、ディナーの時間まで、さっきのサンドイッチの残りをつまんだりしてゆっくりする。

 

今日はタベルナに入れた

 頃合を見計らって6時半出発。昨日前を通り過ぎて、結局入れなかった店に入る。ギリシャでもそうだったが、タベルナには猫がつきもの。ここにもでっかい猫がいた。それも「ワッツマイケル」のマイケルそっくり。

 無難なところで、ミートスパを頼んだが、失敗した!パスタがうどん状態になっていた。(;_:)サラダはギトギト油まみれで、もうとってもしんどかった。しかし、キョフテは、まぁまぁ。赤のビレッジワインはおいしかった。

 さて、ゆっくりご飯を食べていると、ウエイターさんちのかわいい僕ちゃんがやってきて、パパに何か聞いていた。「何時に帰ってくるの」とか聞いてるみたい。

 そして僕ちゃんは、知り合いのおじちゃんに、チューしてーとせがんでいた。おじちゃんはとっても困っていたが、チューしてあげていた。甘えん坊の僕ちゃんだ。

 そして、ここのウエイトレスのお姉ちゃん、お父さんがフィリピーナだそうだ。東洋人の私たちに親しみを感じてくれたみたいで話し掛けてくれた。帰りにさよならと言ってくれた。8時半ごろ出る。

 ホテルに戻ってゴロゴロしていたが、また遅くなるので、9時10分交代でシャワーを浴びる。一段落してから、これからの予定を二人していろいろ考える。明日も旧市街をうろうろして、あさってラルナカに一日観光に行くことにした。楽しみだね。それじゃまたまた明日。11時就寝。




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